予防歯科
予防歯科
歯医者は、歯が痛くなったり、むし歯の治療をしたりするときだけに行くもの、と思っていませんか?もちろん、お口のトラブルに気づいたらできるだけ早く歯科を受診することが大切です。しかし、生涯を通してお口の健康を守るためには、病気を未然に防ぐ「予防」と「メンテナンス」が重要です。
予防目的に歯科医院に通院する人の割合は、歯科先進国と言われるスウェーデンの約90%に対して日本は10%未満と大きな隔たりがあるのが現状です。
歯を失う原因のほとんどはむし歯や歯周病などの病気です。つまり、歯科医院に定期受診しこれらを予防すれば歯を失うリスクを大幅に軽減できます。
全身の健康維持とともに、予防歯科を実践して生涯ご自分の歯でおいしく食事ができるようにしましょう。
近年、15~25歳の間で4mm以上の歯周ポケットを有する方が急増しています。そのため、歯肉炎が歯周炎へと移行を始める15~25歳くらいにおいては,適切な予防処置を行うことで病状の進行を抑制することができます。若年期に40歳以降では高頻度で歯周病が認められることから、15~25歳くらいまでの時期に適切な予防処置を行うことで将来の歯周病リスクを大幅に減少させることができると考えられています。
高齢になっても多くの歯を残すためにはメンテナンスの回数と質が重要です。保険診療のメンテナンスは歯周病治療の一環としてクリーニング(歯石取り)を実施します。
また当院では、保険診療のメンテナンスではどうしても画一的なケアしか提供できないと考え、患者様ひとりひとりの口腔状況に合わせてしっかりと時間をかけて行うさらに効果的なプレミアムメンテナンスコース(自費診療)もご用意しています。
口腔環境を整え、アンチエイジング効果も期待できる、ワンランク上のメンテナンスでより美しく健康的な口元を目指しましょう。
予防歯科の中心となるのはセルフケアと定期的なメンテナンスです。
「予防」の基本は毎日の歯みがきですが、歯と歯のすき間や歯ぐきの溝、奥歯の噛み合わせ溝などの汚れは、セルフケアで完全に除去することはできません。そのため、毎日歯みがきをしていてもむし歯になってしまうことがあるのです。徹底的にお口の中の汚れを除去できるのが、歯科医師や歯科衛生士らによるプロフェッショナルケアです。
定期的に専門家の歯のクリーニングを受けて、お口の汚れを除去すれば、細菌の温床となるバイオフィルム(強力に付着した多種の細菌の膜)や歯石を取り除くことができます。
プロフェショナルケアではプラークや歯石の除去をはじめ、口腔内診査、歯みがき指導などを行います。
PMTCとは、専門家が専用の機器を使用して歯を磨き上げる(Professional Mechanical Tooth Cleaning)という意味の略称です。毎日の歯みがきでは落ちない歯の汚れやバイオフィルムを、予防ケアのプロである歯科医師や歯科衛生士が、専門の器具と専用のペーストを用いて、歯面とその周辺の歯周組織から徹底的に除去していきます。このクリーニングによって、汚れの再付着の予防も期待できます。
歯石はプラークが石灰化してできた硬い塊で、歯みがきなどの通常のセルフケアでは除去できません。歯科ではスケーラーという専用の器具を使用して、歯の表面や歯周ポケット(歯と歯ぐきの隙間)内にあるプラークや歯石を徹底的に除去します。このスケーリングは、初期の歯周病(歯肉炎)を改善する治療としても行います。
パウダーメンテナンスは歯のこびりついた汚れをしっかり落としていく、歯専用のクリーニング機器です。小さな粒子を吹き付けながらジェット流水で同時に洗い流し、こびりついたプラークや汚れをしっかり取り除いていきます。ブリッジの下や被せ物、インプラントまわりの汚れなどもスッキリ落とすことができます。
粒子はパウダー状なので、歯に優しくダメージを与えません。パウダーメンテナンスを行ったあとは、歯の表面がツルツルになるだけでなく、歯本来の白さを取り戻します。プラークや歯石、バイオフィルムなどの再付着も防ぎ、むし歯や歯周病などのリスクを低減できます。
エナメル質の主要成分であるハイドロキシアパタイトを配合した特別なペーストによって失われたミネラルを補充し、歯面を美しく滑らかにします。なめらかな歯面はプラ―クやステインがつきにくくなります。
一人ひとり歯並びも違いますし、歯みがきの仕方にも癖があります。ホームケアの指導では、各個人に合わせた歯みがきの方法や、歯ブラシ、歯間ブラシ、フロスの選び方などをお伝えし、ご自宅でのホームケアをより効果的に行えるようにサポートいたします。
むし歯や歯周病の原因はプラークです。このプラークはブラッシングによって、大部分を取り除くことができます。ブラッシングは1本1本の歯を優しく丁寧に磨くことが基本です。歯の表面を磨くときは、歯ブラシを直角に当てて小刻みに動かします(スクラッピング法)。歯と歯ぐきの溝は、歯ブラシを45度の角度に当てて小刻みに動かし、汚れを掻きだすようにします(バス法)。いずれも力を入れ過ぎないように注意しましょう。
歯ブラシと併用して以下のような補助器具を使うとさらに効果的です。
・デンタルフロス
・歯間ブラシ
・タフトブラシ
来院後、まず問診票の記入をしていただきます。
最新のパノラマレントゲン撮影装置でお口の中全体をチェックします。
ご記入いただいた問診票を確認しながら、歯科医師がお口に関するお悩みや気になっていることについて伺います。
むし歯や歯周病の状態、また、将来むし歯や歯周病になりやすそうな部分をチェックして、ご説明します(必要に応じて、口腔内写真、デジタルレントゲン検査を行います)。また、すぐに治療が必要な歯があった場合には応急処置を行います。
プラークを染め出し、普段のセルフケアへのアドバイスをさせていただきます。
超音波スケーラーを用いて歯ぐきの上に溜まった歯石を除去していきます。歯石が歯ぐきの奥深くに存在し取り切れないときは別途ルートプレーニングが必要になる場合があります。最後に研磨剤を用いて歯面を滑沢に整えます。
来院後、まず問診票の記入をしていただきます。
最新のパノラマレントゲン撮影装置で口の中全体をチェックします。
ご希望があれば高性能CT撮影装置でより詳細にチェックします。
歯科医師がご記入いただいた問診票を確認しながら、お口に関するお悩みや気になっていることについて伺います。
歯周病の状態を精密にチェックします。また、プラークを染め出し、普段のセルフケアへのアドバイスをさせていただきます。
お口の状態と生活環境に合わせて、超音波スケーラーやパウダーメンテナンスによるプラークや歯石の除去、コーヒーやお茶、タバコなどによる歯表面の着色除去、エナメルトリートメント、リップエステなどオーダーメイドのメンテナンスを行います。
来院間隔 | 3か月(状況に応じて1~6か月) |
治療費 |
保険診療:3割負担で約4000円 |
系列クリニック